「パチンコやパチスロで作った借金が返せなくなった…」
もしあなたが、借金があるのにパチンコに通っている状態であれば、パチンコ依存症の可能性があります。
パチンコに依存してしまうと「今日勝てば取り戻せる」のような冷静な判断ができなくなるため、さらにお金をつぎ込んでしまうかもしれません。
そんな状態を脱するためには、パチンコ依存症の改善と同時に借金問題をクリアにすることが重要です。
この記事では、
- ギャンブル依存症から脱する方法
- パチンコ依存による借金問題を早期解決する方法
についてお伝えします。
こんな傾向がある方は「パチンコ依存症」かもしれません
パチンコ(パチスロ)で借金を作ってしまう人は、ギャンブル依存症の一種である「パチンコ依存症」になっているかもしれません。
◆パチンコを含めたギャンブル依存症のスクリーニングテスト(SOGS)
※SOGSはアメリカのサウスオークス財団が開発した、国際的に用いられているギャンブル依存症のスクリーニングテストです。
3〜4点は「問題あり」、5点以上が「ギャンブル依存症の疑い」とされています。
ただし依存症の可能性を判断する手段の一つにすぎません。
最終的にはご自身の状況と向き合って、解決する意志が必要です。
とはいえ、自分一人では解決が難しい問題のため、支援やサポートを受けることも検討しておきましょう。
「パチンコ依存」って何が問題なの?改善する方法は…
パチンコ依存をはじめ、借金に直結する依存症は何が問題なのでしょうか? その問題点について掘り下げてみましょう。
パチンコ依存症の定義と問題点
依存症は「『ある特定の物質の使用』に関してほどほどにできない状態に陥る状態」と医学的に定義されています(※)。
また、依存症の種類にはアルコールや薬物といったモノに依存する「物質への依存」と、特定の行為などに必要以上に熱中してのめり込む「プロセスへの依存」の2種類があります(※)。
※参考:厚生労働省「依存症についてもっと知りたい方へ」
2種類の依存うち、パチンコなどのギャンブル依存症は後者の「プロセスへの依存」、つまり特定の行為への依存にあたります。
たとえば、パチンコ依存症に陥ると、パチンコという行為を大事にしすぎてのめり込んだ結果、自分や家族の生活が破綻するなどの大きなトラブルを招きます。それこそが、依存症が抱える最大の問題点なのです。
依存症を改善する方法
依存症を改善するには、その原因となる「モノ」や「行為」と距離を置く形で生活スタイルを変えるのが一番です。
しかし、依存症の方が自分ひとりでそれを行うのは困難でしょう。そこでぜひ検討してほしいのが、医療機関の受診や自助グループ活動の参加です。最寄りの保健所などの相談窓口に聞けば、自宅近くの専門医療機関や自助グループを紹介してもらえます。
医療機関には、依存症の専門外来が設置されている施設もあります。
そこでは投薬治療やカウンセリングなど、依存症を改善するための専門的な支援が受けられます。
また、同じ依存症で悩む方たちが集まる自助グループで話を聞いたり活動に参加したりすることで、同じ悩みや苦しみを共有でき、依存症から脱するきっかけをつかめる可能性があります。
現在パチンコ依存症に陥っている方は、それらを利用してパチンコから距離を置くことを試みてください。それを続けることで次第にパチンコへの依存が薄れ、借金に向き合えるようになるでしょう。
パチンコ依存症による借金問題を解決する方法
しかしながら、クリニックや自助グループで支援を受けてパチンコ依存症が改善されていったとしても、消費者金融などから借り入れを行い、借金を抱えているという状況に変わりはありません。
つまり、今までのパチンコ生活でできた借金を早急に解決するのが必要です。
もちろん「生活費や遊興費を削る」「副業をはじめる」などで解決できるのであれば越したことはないでしょう。
しかし、それだけでは解決できない多額の借金を抱えてしまっている方もいるかもいるかもしれませんね。
弁護士や司法書士に相談して借金を整理する
パチンコ依存による借金で困った場合は、借金問題に詳しい弁護士や司法書士に相談し、債務整理によって借金を整理するという選択肢があります。ギャンブルが原因の借金でも、債務整理は可能です。
債務整理の手続き開始と同時に弁護士・司法書士から貸金業者に「受任通知」が送られると、そこから債務者への督促は一切なくなります。
その間に借金減額に関する交渉や裁判所での手続きなどを代行してもらうことで、借金の早期完済が可能になります。
主な債務整理の種類
検討したい債務整理は次の3種類です。
- 弁護士や司法書士が貸金業者と直接交渉する「任意整理」
- 住宅などの財産を残しつつ借金を最大5分の1程度まで減額できる「個人再生」
- 財産をほとんど失うが借金返済の義務が免除される「自己破産」
3つのうち、自己破産はパチンコなどギャンブルによる借金の整理が認められない場合があります。しかしそれ以外の債務整理は、パチンコの借金でも問題なく手続きできます。
債務整理後はいわゆるブラックリスト入りの状態となり、最低5年間はクレジットカードやローン契約を利用できません。
しかし、「これ以上借金ができない」状況になることで生活スタイルを見直すきっかけにもなります。
絶対関わってはいけない?恐ろしい「パチンコ金融」とは
パチンコの借金が返せないときでも、絶対に手を出してはいけないのが「パチンコ金融」です。パチンコ金融は別名「スピード貸し」と呼ばれる闇金の一種で、主に暴力団が扱っています。パチンコで「次こそは勝てる!」とヒートアップしてしまう方、特に主婦がターゲットにされるケースが多くあります。
パチンコ金融は、パチンコ屋の周辺で「090」などの携帯電話番号が記載されたチラシを配布し、チラシを見て連絡してきた人に数万円のお金を貸します。その金利は1日10%ほど。返せなければすぐ借金が莫大になり、執拗な取り立ても待っています。
しかし、年利20%を超えるパチンコ金融は出資法違反となるため、法律を盾に返済を拒否することも可能です。万が一パチンコ金融でお金を借りてしまった場合はすぐ弁護士事務所などに相談し、同時にパチンコ依存症の治療も受けることをおすすめします。
パチンコ依存やギャンブル依存とは?
そもそも、パチンコ依存やギャンブル依存とはどのような状態なのでしょうか?
理解していないと、依存から抜け出すことはできません。以下では、よくある特徴を挙げてみました。
ギャンブル(パチンコ)依存に見られる特徴
- ギャンブルにのめり込む
- 興奮を求めて掛金が増えていく
- ギャンブルを減らそう、やめようとしてもうまくいかない
- ギャンブルをしないと落ち着かない
- 負けたお金をギャンブルで取り返そうとする
- ギャンブルのことで嘘をついたり借金したりする
引用:依存症対策全国センター「ギャンブル依存症ってどんな病気?」
こちらも当てはまる項目が多ければ多いほど、深刻なギャンブル依存症に陥っている可能性があると言えます。
パチンコ依存症はギャンブル依存症の一種
パチンコ依存症はギャンブル依存症の一種です。パチンコにのめり込むあまり金銭感覚が狂い、借金を重ねることへの危機感が乏しくなります。パチンコにお金をつぎ込んでしまう方は、深刻なパチンコ依存症に陥っている可能性が高いでしょう。
日本では、ギャンブル依存症のほとんどがパチンコやパチスロの依存症といわれています。その背景としては、「日本のどこに行ってもパチンコ店が多いこと」が関係しているかもしれません。
パチンコ依存症になる原因とは?
パチンコ依存症の怖いところは、軽い気持ちでパチンコを始めたはずが次第にのめり込み、自分の意思ではやめられなくなる点です。
その原因として、パチンコなどの電子ゲーム機には、機械自体に依存の要因があることが挙げられます。一例を挙げてみましょう。これらの要因からパチンコへの依存状態が強まると、金銭的な感覚が麻痺し、借金を重ねがちになります。
- 当たりが出そうになると脳内でドーパミンという物質の働きが活発になり、パチンコを続けたい気持ちになってしまう
- パチンコ台の画像や音響には、負けていても勝っているような錯覚に陥る効果がある
参考:依存症対策全国センター
多重債務の引き金にもなりやすいパチンコ依存症は、まず「依存」という名の悪循環を断ち切らなければなりません。パチンコに依存し続ける限り、借金を繰り返す可能性が高いからです。
まとめ
借金するほどパチンコにのめり込んでいる方は、パチンコ依存症の疑いがあります。その場合、運よく借金を返済できてもまたパチンコで借金を作ってしまう可能性が高いでしょう。
まずは医療機関を受診し、借金の原因となるパチンコ依存症を治療することが先決です。
それと並行して行うべきなのが借金の返済です。依存症が原因で作った借金の問題は、特に自分だけで解消するのが難しいと言えます。
弁護士や司法書士などの専門家を頼りながら、債務整理などの方法で借金の早期完済を目指しましょう。
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