借金の事実は、できるだけ他人に知られたくないもの。女性の方はなおさらではないでしょうか?
ショッピングやエステで、「夫に内緒で借入した」など、女性の借金には男性にはわかってもらえない、特別な事情もあるようです。
しかしプライバシーを守るためとはいえ、誰にも話さずに一人で抱え込んでしまっては、解決の道も遠ざかるだけです。借金の相談に乗ってくれる公的機関もありますし、弁護士や司法書士などの法律の専門家なら、債務整理などの方法も提案してくれるかもしれません。
こちらの記事では、体験談などを交えつつ、女性が借金を返済していく方法について解説していきます。
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収入と支出から見る「女性の借金返済」の難しさ
「女性が自力で借金を返済するのは難しい」という声は聞きますが、実際のところはどうなのでしょうか。もちろん借りている金額にもよりますが、データなどを見る限り、女性の借金返済が難しいといえるようです。
その理由の一つが、男女収入格差です。
国税庁による「民間給与実態統計調査」(平成30年度分)を見てみると、男性の平均給与が545万円なのに対し、女性は293万円という数字に。女性が男性の半分程度(約54%)の収入しか得られていません。
女性の社会進出が活発になり、男女の収入格差は縮まってはいるものの、まだまだ差があるようです。
こうした事情があるにもかかわらず、洋服代や化粧品代がかかるなどの理由により、女性の一人暮らしの生活費平均は男性より高くなりがち。総務省統計局が2015年に調査した「家計調査」を見てみると、女性の1ヶ月の平均生活費は143,200円でした。年間にすると170万円以上も生活費がかかることになります。
収入と支出のバランスを見ると、借金返済にまわせないという現実もあるようです。
女性の借金返済事例、3つのケーススタディー
「女性の借金完済は難しい」とご紹介しましたが、一方でしっかり完済できている女性も存在します。こうした女性は、いったいどのようなやり方で借金を返済したのでしょうか。ここでは、3人の女性の借金返済事例(体験談)をご紹介していきます。
離婚をきっかけに100万円の借金を背負った女性の体験談
結婚後は娘も生まれ、最初のうちは順風満帆な生活を送っていましたが、夫婦のすれ違いから離婚。生活は180度変わってしまいました。娘との生活費や家のローンの支払いに対し、非正規である私の給料だけではまったく足りず、借金に手を出すことに。
最初は消費者金融で5万円を借り入れただけでした。ただ、翌月の返済分を工面できず、他の消費者金融から借金して返済……という自転車操業を繰り返していくうちに、気づけば借金の額は100万円に到達してしまいます。
昼も夜も必死で働きましたが、消費者金融が示す最低金額の返済が精いっぱい。気づけば心身とも限界に達し、「肝機能障害」で入院してしまいました。しかし、そこでお見舞いに来てくれた両親から「司法書士への相談」を提案され、状況は一変します。
退院後、司法書士さんに相談に行き「債務整理」をお願いすると、その瞬間から頭を悩ませていた督促がストップ。それだけでなく、利子だけは毎月しっかり払い続けていたのもあってか、過払い金返還請求によってわずかではあるものの過払い金が戻ってきたのです。
今では、娘のため将来の学費を貯蓄しつつ、しっかり生活ができています。思い切って債務整理の決断をしたことが、私にとって人生の転機となりました。
ギャンブルにはまり、気づけば多額の借金を抱えてしまった女性の体験談
子どもが成人し、子育てという一大イベントが終わったこともあって、私は時間を持て余すようになっていました。そこではまってしまったのがパチンコ。最初のうちは嫌悪していたにもかかわらず、負けず嫌いが災いして気づけばどっぷりのめり込み、借金をするまでになっていました。
なんとか主人にばれずに完済したいと思っていましたが、専業主婦でほとんど収入のない私が借金を返済する手段は、借金しかありません。加えて、パチンコもやめることができなかったため、借金はどんどん膨れ上がって80万円になっていました。
毎月の支払い額である4万円すら捻出が難しくなり、子どものための貯金に手を出すほど追いつめられていた私は、思い切って司法書士に相談することを決意。司法書士の事務所に行くと、さまざまな助言を受けられました。
幸いそこまで借金額が大きくなかったのもあり、任意整理をすることに決定。毎月の支払い額が4万円から2万円に半減されたため返済が可能になり、なんとか元の生活に戻れました。
今はパチンコもやめられたため、これから借金する心配はありません。あのとき司法書士に相談できて、本当に良かったです。
無計画にカードを使い、気づけばローンが膨れ上がっていた女性の体験談
田舎から東京に出て20年。42歳・独身の私は、生活に困らない収入こそ得ていたものの、貯金はありませんでした。それどころか、無計画に複数のクレジットカードを使い続け、キャッシングも利用していたため、実はかなりの借金をしていたのです。
ただ、焦っていたかというとそうではありませんでした。貯金はなかったですが、生活自体はできていたのが理由です。焦り始めたのは、カードローンとキャッシングの借入残高をしっかり確認してからでした。
カードローンは200万円、キャッシングは70万円にまで借金が膨れ上がり、このままでは定年までに完済できないと、そのときようやく気がついたのです。定年退職以降は収入が激減するため、それまでになんとかして完済しなければいけません。困った私は、ファイナンシャルプランナーに相談し、生活改善に努めていくことに。
手始めに不必要なクレジットカードの利用をやめ、預金口座にある残高以上の金額は使えないデビットカードに切り替えました。それから、翌月分の生活費の予定を立て、しっかり返済額を計算する取り組みもスタート。節約生活にはなりましたが、月6~7万円を返済にまわせるようになり、徐々に借入残高も減ってきています。
カードローンやキャッシングはいともたやすく現金が手に入ってしまうので、ついつい使い過ぎてしまう怖さがあると、今回の件で思い知りました。
借金は気づけば膨れ上がっていく危険なもの。借金を返済するためには「自分で何とかする」だけでなく、借金問題の専門家に相談することも時に必要であると、体験談が教えてくれています。
借金を抱えて結婚、出産……どんなリスクがある?
借金をしっかり完済してから結婚や出産に臨むのが一番ですが、借金問題を解決できないまま結婚・出産を迎えてしまうケースもあるでしょう。その際には、さまざまなリスクがついて回ることを理解しなければなりません。
結婚相手との関係が悪化する
大きなリスクとなるのが、「借金発覚による配偶者との関係悪化」です。相手が借金を承知の上で結婚したのなら問題ありませんが、結婚後に発覚してしまうと大きなショックを与えてしまいます。
とはいえ、いつまでも配偶者に借金を隠し通すのは至難の業です。もし借金返済が滞った際は、督促の電話がかかったりハガキが家に届いたりするため、たちまち配偶者に借金の事実を知られてしまいます。
家族が節約生活を強いられる
たとえ配偶者が受け入れてくれていても、借金を抱えたままの結婚生活では常に節約を強いられるかもしれません。趣味などへの出費も難しいかもしれません。
抱えてしまった借金は、今のうちに返済しましょう
借金の返済が滞ると、遅延損害金が加算されるなどリスクが増えてしまいます。できるだけ早く返済へのアクションを取ったほうがよいでしょう。
まずはしっかりとした返済計画を立て、それでも返済の見込みがなさそうなら、弁護士や司法書士といった専門家に相談するのも一つの方法です。また債務整理をすることによって借金問題を解決できる可能性があります。
基本的に、弁護士や司法書士には守秘義務がありますから、なるべく周囲に知られないよう配慮がなされるはずです。
債務整理の相談は無料で受け付けている法律事務所も多いため、借金問題に頭を悩ませているようなら、勇気をもって相談をしてみてはいかがでしょうか?
任意整理の流れ
債務整理は相談後どのような手順で進められていくのか、気になる方が多いかもしれません。
任意整理の場合
- 弁護士・司法書士との契約締結
- 受任通知送付
- 引き直し計算による借金額確定
- 和解案提示
- 和解交渉
- 和解案に基づいた返済開始
まず、弁護士・司法書士との間で委任契約を締結します。
契約後には、弁護士・司法書士から債権者へ受任通知(介入通知)が送付されます。受任通知が送付されると債権者からの滞納による取り立てが原則として止まります。
その後は、弁護士・司法書士が債権者から開示された取引履歴を参考に、上限金利(15~20%)に基づいて引き直し計算をして、借金の金額を確定します。もし過払い金が発生しているようなら、返還請求が可能です。
その後は債権者側に和解案を提示、交渉を行って条件が合意に至ったら返済を開始していきます。
まとめ
収入面や生活費の面から、女性の借金返済が男性に比べて難しいというのは間違いありません。完済できる見込みがないようなら、早めに弁護士や司法書士といった専門家に相談し、解決策を一緒に考えていくようにしてください。そうすることで、結婚や出産といった幸せなライフイベントを不安なく迎えられるでしょう。
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