「債務整理すると車は没収されてしまうだろうか?」
「債務整理した後に、車のローン審査には通るの?」
債務整理をすると、今持っている財産を没収されてしまったり、新しくローンを組めなくなってしまうと言われています。
ここでは、車のローンを債務整理したいという人や、債務整理後に車のローンを組みたいという人の疑問に対してお答えしていきます。
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2021.12.28 更新
「債務整理すると車は没収されてしまうだろうか?」
「債務整理した後に、車のローン審査には通るの?」
債務整理をすると、今持っている財産を没収されてしまったり、新しくローンを組めなくなってしまうと言われています。
ここでは、車のローンを債務整理したいという人や、債務整理後に車のローンを組みたいという人の疑問に対してお答えしていきます。
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車のローンを債務整理の対象にした場合、車はどうなってしまうのですか。
車のローンを債務整理の対象にしてしまった場合、ほとんどのケースで車を引き上げられて(回収されて)しまいます。
なぜなら車のローンの場合、ローンを完済するまでの間は、車の使用者は購入者であっても、車の所有者名義はローン会社になっていることが普通だからです。
なるほど。ローンを完済しなければ、自分の車にはならないんですね。
そうなんです。支払いを滞納すると、所有者であるローン会社が所有権にもとづいて車を引き上げてしまいます。
そのため、債務整理をするなら、車のローン以外の借金を対象とすべきでしょう。
ローンで車を購入する場合、8〜9割の確率で、返済が滞ったときや債務整理をしたときには、ローン会社がただちに車を引き上げるようになっているのです。
それなら、車を守るにはどうすればいいんでしょうか。
車のローンの支払い中で、債務整理しても車を担保したい場合は、任意整理を選択しましょう。任意整理なら、対象とする債権者を選べるからです。車のローン会社を外してほかの借金だけを任意整理すれば、車を引き上げられずに済みます。
例えば、カードローンの滞納で一括請求が来ている場合、それを優先して任意整理をするべきです。
それなら、債務整理をした後に新たに車のローンを組めるのでしょうか。
債務整理をすると、信用情報機関に事故情報として記載される、いわゆる「ブラックリストに載る状態」になって、新たに車のローンを組めなくなります。
新たに車のローンを組めないなら、どうすればいいんでしょうか。今後ローンで車を買うことはできないんですか?
債務整理後に新たに車のローンを組むためには、事故情報が抹消されるまで待つ必要があります。信用情報機関で事故情報が抹消されるまでには、債務整理の手続き後から5~7年くらいかかります。
なお、信用情報機関は3つあるのですが、債務整理の種類によって抹消される期間が違います。
債務整理の種類によって抹消されるまでの期間が違うとのことですが、もう少し詳しく教えてください。
任意整理よりも個人再生や自己破産の方が、事故情報が消えるまでの期間が長くなるので、その分新たに車のローンを組めるようになるまでの期間も長くかかります。
自己破産や個人再生の場合、新たに車のローンを組めるようになるまでに、手続き後から10年くらいかかることもあります。
信用情報期間 | 事故情報(債務整理)が消えるまでの期間 |
---|---|
JICC(株式会社日本信用情報機構) | 最低5年間 |
CIC(株式会社シー・アイ・シー) | 最低5年間 |
全国銀行個人信用情報センター (一般社団法人全国銀行協会) |
任意整理の場合→最低5年間 自己破産や個人再生の場合→最低10年間 |
債務整理をする予定だけど車は残したいという場合、任意整理と個人再生のどちらがいいのでしょうか。
車を残したい場合、その車にローンがついているかどうかで大きく状況が異なってきます。
高級外車でもない限り中古車に高値がつくことはないので、ローンがついていなければ、任意整理でも個人再生でも車の存在が問題になることはほとんどありません。よって、車にローンがついていなければ、任意整理でも個人再生でも違いはありません。
ただし、車が高級な場合、個人再生だと再生債務(債務)の額が上がってしまうので、任意整理の方が適しているケースもあります。
それなら、車にローンがついている場合はどうなんでしょう。
車にローンがついている場合には問題があります。なぜならこの場合、個人再生を選ぶとローン会社に車を引き上げられてしまいます。
よって、「車のローンを債務整理の対象にすると、愛車はどうなる?」のところでもお話ししましたが、このようなケースでは個人再生よりも任意整理を選択しましょう。車のローン会社を外してほかの借金だけを任意整理すれば、車を引き上げられずに済むからです。
ただし、車はもう不要という人ならば、個人再生でも問題はないでしょう。
それでは、車が引き上げられるというデメリットを知ったうえで、車のローンを債務整理の対象にするケースは実際にあるのでしょうか。
車が引き上げられるというデメリットを知りつつも、個人再生を利用する人はいます。任意整理では解決できない多額の借金がある場合には、個人再生を選ぶ以外にないからです。
特に住宅ローンを組んでいる人は、愛車よりもマイホームを優先して守らないといけないでしょう。
つまり「借金問題の解決」か「車」かの選択を迫られるわけです。通常は「借金問題の解決」を選択する人が多いので、車を犠牲にして個人再生により借金問題の解決をすることになります。
債務整理をした人が車検のローン(マイカーローン)を組みたいという場合、ほかのローンと同じように一定期間が経過してからとなるのでしょうか。
車検のローンは、通常は民間の貸金業者やローン会社などからの借り入れになります。そのため、車検のローンもほかのローンと同様、「事故情報が抹消されないとローンは組めない」のところで説明したとおり、債務整理の手続き後一定期間が経過すれば組むことが可能です。
債務整理により信用情報機関に登録されて利用できなくなるのは、消費者金融・クレジットカード会社・信販会社・ローン会社・銀行・信用金庫などの貸金業者や金融機関です。
車検のローンもローン会社を利用するので、ほかのローンと全く同じ扱いになります。
つまり、信用情報機関に事故情報が記載されていれば車検のローンを組むことはできないし、債務整理の手続き後一定期間が経過して事故情報が抹消されれば(=ブラックリストに載っている状態が解消されれば)組むことが可能というわけです。
それなら、リース契約はどうなんでしょうか。
債務整理後に車のリース契約をしたい場合、車のローンを再度組みたい場合と何か違いはあるんでしょうか?
車のリース契約についても、信用情報機関に事故情報が記載されていると利用できません。車検のローンなどと扱いは同じです。
ただし、車のリース契約では、個人ではなく法人が契約主体になるケースがあります。このケースでは法人の代表者がブラックリストに載っていたとしても、法人としてならば車のリース契約ができることがあります。
なるほど。
でも、リース契約においては法人が契約主体となる場合であっても、代表者による個人保証が要求されることがあります。このような場合には、法人であっても契約することはできません。
債務整理をした後に車のローンを組むうえで、新車と中古車での違い、車とバイクでの違いはあるんでしょうか。
債務整理をした後に車やバイクのローンを組む際、購入対象が新車か中古車か、車かバイクかによって違いはないので、審査には通らないでしょう。そもそも、債務整理をするとローンが利用できなくなるのは、前に言ったように信用情報機関に事故情報が登録されているからです。 そもそも、そのようなブラックリストに載っている状態だと、借り入れをする、融資を受ける、割賦で購入をすること自体ができないのです。
なるほど。購入対象がいくらであるかにかかわらず、ローンを組めないんですね……。
今回お話しした内容以外にも、債務整理に関することで何か困っているのなら、まずは弁護士や司法書士に相談してみましょう。相談内容に合った解決方法を提案してくれるし、手続きをする場合にもスムーズに進めてくれます。
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2017.11.23 公開