「債務整理を検討しているけど、誰に相談すべきかわからない…」
「債務整理をするのに不安がある」
自力で借金を返済するのが難しい場合、有力な選択肢の一つに「債務整理」もあります。
債務整理は借金の減額・免除などによって借金問題の整理に導く方法のことで、実際に年間数万人もの方が利用しています。
しかし、債務整理を本格的に検討するにあたって「誰に相談すべきかわからない」「どう始めたらいいかわからない」と不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、債務整理の相談先となる各種窓口や法律事務所の選び方、弁護士や司法書士に債務整理を依頼するメリット・デメリットについて解説します。
債務整理の相談が可能な窓口は、たくさんある
債務整理について無料で相談できる窓口には、以下のような選択肢があります。
弁護士事務所
法律相談や法的手続きなどの、法律業務全般を行っている事務所です。
「弁護士事務所なんてどこにあるの?」という場合は、全国の「日本弁護士連合会相談センター」で、相談の予約も可能です。
司法書士事務所
司法書士は、法的書類作成や債務整理などの業務を行っています。
司法書士への相談は、各都道府県にある「日本司法書士連合会相談センター」に連絡し、最寄りの司法書士事務所を紹介してもらうことも可能です。
なお、司法書士の場合は1件あたり140万円を超える借金の任意整理や個人再生、自己破産における依頼人の代理手続きには対応できません。
弁護士との業務範囲の違いについても確認しておきましょう。
日本司法支援センター(法テラス)
「日本司法支援センター(法テラス)」は、以下の要件を満たした場合に無料で法律相談を受け付けています。
- 収入が法テラスの定める一定額を下回ること
- 勝訴できる見込みが少しでもあること
- 民事法律扶助(経済的に余裕がない人に無料法律相談や弁護士・司法書士費用の立て替えを行う国の制度)の趣旨に適すること
上記に該当する方が無料法律相談を希望する場合は、事前に法テラスに予約します。
日本クレジットカウンセリング協会
「日本クレジットカードカウンセリング協会」では、クレジットカードや消費者ローンの返済に困った方の法律相談や任意整理を無料で行っています。
相談を希望する場合は、まず「多重債務ホットライン」へ電話し、内容に応じてカウンセリング(面接相談)に進みます。
多重債務ホットライン 0571-031640
日本貸金業協会
日本貸金業協会の「貸金業相談・紛争解決センター相談窓口」でも、借金の法律相談を無料で受け付けています。無料相談では、状況に応じて債務整理についての情報や家計管理などについてのカウンセリングを受けられます。
貸金業相談・紛争解決センター相談窓口
電話での受付:0570-051-051 受付時間:9:00~17:00 土・日・祝休日・年末年始を除く
FAXでの受付:03-5739-3024
郵便での受付:〒108-0074 東京都港区高輪3-19-15 二葉高輪ビル2階
日本貸金業協会 貸金業相談・紛争解決センター
いずれの窓口でも無料で債務整理の相談ができますが、条件つきの無料窓口や相談までに時間がかかる場合もあります。
スムーズな相談・解決を望む場合は直接弁護士・司法書士事務所に相談することも検討してください。
弁護士・司法書士に相談するなら、どんな事務所がいい?
債務整理の相談をする弁護士・司法書士事務所を選ぶ場合は、次のことに留意するとよいでしょう。
債務整理の実績が豊富
「法律事務所」といっても、業務は多岐にわたります。
債務整理について相談するなら、債務整理による借金問題の解決実績が豊富な法律事務所を選ぶのがよいでしょう。
Webサイトに実績が記載されている
債務整理の実績がWebサイトに明示されている法律事務所は、債務整理についても積極的に取り組んでいる可能性があります。
複数の法律事務所のサイトで過去の実績を確認し、実績が豊富かどうかをチェックしてみましょう。
無料相談に対応している
一般的に法律事務所への相談は有料となります。
しかし、初回相談を無料で行っている事務所も存在します。「初回相談無料」「メールでの相談無料」といったサービスを用意してサイトで明示しているなど「債務者の立場になって対応してくれそうか」をチェックしましょう。
手続きの流れや費用について説明がある
債務整理の相談を検討している方は、手続き方法や費用について不安もあるかもしれません。
特に費用は相談先によって異なる場合もあります。無料相談の際に、手続きの流れや費用の内訳まできちんと説明してくれることを確認しましょう。
費用の「分割払い」「後払い」などに応じてくれる
債務整理について相談する際、費用が気になるという方も少なくないでしょう。
無理なく債務整理の費用を払えるよう「分割払い」や「後払い」などに応じてくれる法律事務所も存在します。
費用の支払いに不安がある場合は、このような対応が可能であることも判断材料にしましょう。
親身になってくれて、一方的に話を進めない
債務整理は、債権者との交渉や裁判所への申立てなど、一般の方には馴染みのない作業が多くあります。
そのような不安をくみとり、親身に相談に応じてくれる法律事務所であるかどうかも重要なポイントです。
相談だけのつもりが、相談者の意向を汲まず一方的に債務整理を進めてしまうような事務所も存在するようです。
弁護士や司法書士が相談者の話をよく聞き、質問にも丁寧に答えてくれる法律事務所を選ぶとよいでしょう。
債務整理を弁護士・司法書士に依頼するメリットとは
債務整理を弁護士や司法書士に依頼すると、次のようなメリットがあります。
依頼した時点で督促が止まり、支払いも一時ストップできる
弁護士や司法書士が債務整理の依頼を受けると、貸金業者へ「受任通知(債務整理を開始した旨を伝える書面)」を送付します。
その時点から貸金業者からの督促は一切止まり、支払いも一時ストップできます。
受任通知を受け取った債権者(お金を貸した側)は、債務者(お金を借りた側)への督促や連絡を一切禁じられます。貸金業法や金融庁のガイドラインで、そのように定められているからです。
債権者との交渉により将来利息をカットできる
債務整理を行う方の多くは、裁判所を介さず債権者と直接交渉を行う「任意整理」という方法を選んでいます。
経験豊富な弁護士や司法書士に任意整理を依頼すれば、債権者と交渉して本来払う必要のあった利息(将来利息)のカットを実現し、返済額が減る可能性があります。
交渉や複雑な手続きを任せられる
弁護士や司法書士に債務整理を依頼すると、複雑な交渉や手続きを任せられます。
「任意整理」における債権者との交渉を、個人で行うことは容易でないこともあります。
また「自己破産」や「個人再生」などの方法では、裁判所を介した手続きが必要のため個人で行う場合は負担も少なくありません。法律の知識や交渉を進めるノウハウが求められるからです。
その点、弁護士や司法書士に依頼すれば、債権者との交渉や裁判所への申立てなどを任せることができ、手間や負担も抑えられます。
短期間で解決できる
債務整理手続きを弁護士や司法書士に依頼すると、個人で行う場合に比べて短期間で借金問題を解決できる可能性があります。
個人で債務整理を行うと債権者との交渉が長引き、解決まで長期化するおそれも。法律の専門家である弁護士や司法書士に依頼すれば、短期間での解決も目指せます。
「任意整理」の場合は、周りに債務整理の事実がバレにくい
弁護士や司法書士に債務整理(任意整理)を依頼すると、周囲に債務整理をしていることが知られにくいメリットもあります。
個人で任意整理を行うと、自宅に郵便物が届くなどして、家族や周囲にバレるリスクもあります。
弁護士や司法書士へ任意整理を依頼すれば、郵便物などを自宅に届かないように手配してくれるので、バレにくいといえるでしょう。
債務整理を弁護士・司法書士に依頼するデメリットもある
弁護士や司法書士に債務整理を依頼するデメリットについても触れておきます。
費用がかかる
債務整理を法律事務所に依頼すれば、弁護士費用や司法書士費用がかかります。
債務整理の方法によっては、多額の費用が必要なケースもあるかもしれません。
あらかじめ無料相談の機会を使って費用の総額や内訳を確認してみましょう。
費用を支払うタイミングや支払い方法なども、あわせてチェックしておくとよいでしょう。
ブラックリスト入りは避けられない
債務整理を行うと信用情報機関に事故情報が登録され、ブラック状態(いわゆるブラックリストの載る)になってしまします。
ブラック状態になると、解決後5~10年程度はクレジットカードの利用や新規ローン契約ができません。
債務整理を行うと、個人で行なっても弁護士・司法書士に依頼した場合でも、ブラックリスト入りは避けられません。弁護士・司法書士に依すれば回避できるわけではないのです。
また、借金を数ヶ月程度滞納した場合でも、ブラック状態に載ってしまうので注意が必要です。
自力で解決できない借金問題は、専門家を頼ることも検討したい
借金の返済が困難になった場合は、時間が経つほど状況が悪化するといえます。
その状態から脱する手段として検討したいのが、弁護士・司法書士に債務整理の相談をすること。自力でなんとかしようとするよりも、早期に借金問題を解決できる可能性が高くなります。
債務整理の相談や依頼するには、豊富な実績があり、相談者に親身に向き合ってくれる弁護士や司法書士がいる法律事務所が一つの目安です。
無料相談などの機会を活用し、ますは相談をしてみることも検討してみましょう。
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