借金返済に苦労していて債務整理を検討しているものの、「やり方がわからない」「借金について誰かに相談したことがない、身近に詳しい人がいない」という方も多いでしょう。
債務整理の相談ができる機関は全国各地に用意されています。
相談だけなら無料のケースがほとんどですので、検討時点では費用のことを気にする必要もありません。
この記事では、債務整理の相談先に関する選択肢と、相談の際に準備しておきたいものや質問内容について詳しく解説していきます。
24時間365日 全国対応 無料
2024.06.08 更新
借金返済に苦労していて債務整理を検討しているものの、「やり方がわからない」「借金について誰かに相談したことがない、身近に詳しい人がいない」という方も多いでしょう。
債務整理の相談ができる機関は全国各地に用意されています。
相談だけなら無料のケースがほとんどですので、検討時点では費用のことを気にする必要もありません。
この記事では、債務整理の相談先に関する選択肢と、相談の際に準備しておきたいものや質問内容について詳しく解説していきます。
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目次
はじめに、債務整理について電話相談ができる機関を3つご紹介します。
法テラス(日本司法支援センター)は、全国各地にある法務省所管の公的法人で、法律に関する相談や弁護士事務所の紹介などを行っています。
受付時間 | 法テラス・サポートダイヤル 平日:9:00~21:00/土曜:9:00~17:00 ※祝日・年末年始を除く |
---|---|
利用条件 | 電話相談は誰でもできますが、無料法律相談を受ける場合は次の条件を満たす必要があります。
|
サービス内容 | 相談内容に応じて、地方公共団体、弁護士会、司法書士会、消費者団体などの窓口を紹介してくれます。また、条件付きの無料法律相談や、弁護士・司法書士費用の立て替えなどにも対応しています。 |
料金 | <利用料> 無料 <通話料> 固定電話からは全国一律3分8.5円 |
協会専任のアドバイザーが、クレジットカードや消費者ローンによる借金の相談に応じてくれます。
受付時間 | 多重債務ホットライン:平日午前10:00~12:40/平日午後2:00~4:40 ※年末年始を除く |
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利用条件 | クレジットカードや消費者ローンによる借金の返済がある |
サービス内容 |
|
料金 | <利用料> 無料(任意整理含む) <通話料> 全国共通市内料金 |
法律問題に関する業務全般に対応してくれます。
受付時間 | 24時間365日対応の弁護士事務所もあります。 |
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利用条件 | なし |
サービス内容 | 借金返済や債務整理に関する法律相談や返済方法の提案をしてくれます。 |
料金 | 利用料、通話料ともに無料の場合が多くあります。 |
以上のうち、「法テラス」や「日本クレジットカウンセリング協会」は弁護士事務所との橋渡し的な役割が強いと覚えておきましょう。
また、平日のみの受付だと相談しにくい場合もあります。その点、弁護士事務所は休日や夜間に弁護士が直接相談に応じてくれるケースも多いです。
債務整理の相談窓口に電話する際に慌てないために、以下では必要な準備についてご説明します。
まず、相談窓口で「必ず聞かれる質問」は次の5つです。
これらの質問に答えられるよう、以下を用意しておきましょう。
「債権者」は債権をもつ人、つまりお金やモノを貸した人のことです。
現状の借入額をはっきりさせるために「どの会社」から「どのくらい」借りているかをわかりやすい表にしておくとよいでしょう。
以下では、参考となる記入例 をご紹介します。リストにはできるだけすべての借金をもれなく記入してくださいね。
No. | 借入先 | 最初の借入日 | 直近の返済日 | 借入残高 | 使い道 | 保証人・担保の有無 | 特記事項 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | A社 | ○年○月 | ○年○月 | ○円 | 生活費 | 無 | 公正証書作成済 |
2 | B社 | ○年○月 | ○年○月 | ○円 | 住宅ローン | 有 | |
3 | C銀行 | ○年○月 | ○年○月 | ○円 | クレジットカード支払い | 有 | 総合口座貸越 |
4 | 奨学金 | ○年○月 | ○年○月 | ○円 | 学費 | 無 | |
5 | 親 | ○年○月 | ○年○月 | ○円 | 塾代 | 無 |
借入をした金融機関はわかっていても、借入残高や借入期間がわからなくなった場合は、ATMやインターネット会員サービス、または電話で直接問い合わせると知ることができます。
「どこからいくら借りたかもわからない」という場合は、信用情報機関に問い合わせましょう。
信用情報機関とは、個人の信用記録(借金、ローン、クレジットカードの履歴)などを管理している機関です。信用情報機関は以下の3つがあり、銀行や消費者金融、カード会社などすべての金融機関はこのいずれかに加盟しています。
株式会社シー・アイ・シー(CIC) | 主にクレジットカード会社・消費者金融・銀行が加盟 |
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株式会社日本信用情報機構(JICC) | 主に消費者金融、クレジットカード会社が加盟 |
全国銀行個人信用情報センター(全銀協) | 主に銀行が加盟 |
これら3つの信用情報機関に電話やネットで問い合わせれば、契約内容や支払い状況などの信用情報を確認できます。
借入額と同じく「自分が月にどれほど返済可能なのか?」も、必ず尋ねられる項目です。そのためにも自身の収入を証明できる書類を用意しておくとよいでしょう。
言うまでもありませんが、「給与明細」は毎月、給料日に会社から発行されます。
「源泉徴収票」は、会社員であれば通常、毎年12月・1月に会社から発行され、紛失したとしても会社に再発行を請求することでいつでも入手可能です。
現在の資産状況がわかるものとして、通帳やクレジットカードの請求書を用意しておくと、よりスムーズです。
毎月の家計の支出がわかるものです。おおまかな金額で構いません。以下がその記入例です。
費目 | 金額 |
---|---|
家賃 | ○円 |
食費 | ○円 |
日用品費 | ○円 |
水道光熱費 | ○円 |
その他 (費目別に分けて記入) |
○円 |
もし滞納してしまっている場合は、債権者から届く督促状も用意しておきましょう。電話相談時の状況説明に使います。
督促の内容が端的にまとめられているので、用意しておけば文面からどの程度滞納しているのかがわかります。
債務整理の相談をするのにもっとも心配なのは費用です。
弁護士に依頼というと高額のイメージがあるため「費用が心配で債務整理できない」と考えている方もいるのではないでしょうか。
しかし弁護士に債務整理の相談をする場合、多くの事務所は無料で対応してくれます。
実際に債務整理の手続きの依頼をするとなったときにはじめて費用が発生するので、相談時は費用を気にする心配はほとんどいりません。
とはいえ、実際に依頼するとなった後も「弁護士費用を一括で払えなかったらどうしよう……」という不安が残るでしょう。
しかし、多くの弁護士事務所では費用の分割払いに対応しています。
弁護士費用を今すぐ用意できないからといって諦める必要はありません。
専門家に無料で相談でき、借金問題を整理できる可能性があるので、相談する価値は十分にあります。
ここからは、弁護士事務所に電話相談をする場合の流れを説明しながら、費用について解説していきます。
弁護士事務所への電話相談とその後の手続きの流れは、次のようになります。
フリーダイヤルやメールでの問い合わせを行うと、相談者の状況に合わせた返済計画を提案してくれます。借金返済に関する質問なら、遠慮せずに聞いてみましょう。
借金返済の方法をはじめ、具体的な返済計画について話し合います。
なお債務整理にあたっては弁護士との面談が必須となります。
面談の結果、債務整理を行うことが決まったら、手続きを始めます。それにあたり、確認書類に必要事項を記入します。
ここで「着手金」が必要となります。債務整理の中で利用者がもっとも多い「任意整理」の場合、債権者1社につき約2~5万円が相場です。すぐに払えない場合は、分割払いなどの対応が可能か確認しておきましょう。
弁護士事務所が借入先の金融機関に「受任通知」を送付し、弁護士が介入した旨を伝えます。これ以降は、弁護士が和解交渉などの手続きを行ってくれます。同時に借金の取り立てはなくなり、手続き終了まで返済は一時的にストップできます。
手続きが完了した旨が、弁護士事務所から相談者に伝えられます。その内容に納得できた場合は和解書にサインします。
債務整理後の借金の返済が始まります。借金が整理されて、無理のない範囲で返済できるようになります。
手続きの終了と同時に、弁護士への「報酬金」が必要になります。任意整理の場合、債権者1社につき約2万円(プラス減額に応じた報酬金が必要な場合もあります)が相場です。
任意整理の場合、手続き後は和解した内容に則って、債権者への返済を再開することになります。
弁護士費用を分割払いにすると、債権者への返済と並行して支払っていくことになります。
しかし、弁護士事務所によっては「先に弁護士費用を支払ってから、債権者への返済を再開する」という対応も可能な場合があります。
弁護士に依頼する前に、弁護士費用の支払いについても相談しておきましょう。
債務整理を行うと将来支払うべき利息のカットや、借金額を減額できる可能性があります。その結果、無理のない範囲で借金を返済できるようになります。
しかし、債務整理には「デメリット」もあることも知っておく必要があります。
デメリットは「任意整理」「個人再生」「自己破産」どの債務整理を選択するかによって異なりますが、いずれにせよ「ブラックリスト入り」は避けられません。
債務整理を行うと信用情報機関に「事故情報」として登録され(このことを俗に「ブラックリストに載る」と呼ばれています)、最低でも5~10年はクレジットカードやローンの利用ができなくなります。さらに住宅ローンの審査に通るようになるには、それ以上の期間がかかる可能性があります。
以下の記事で詳しく信用情報について説明しています。
信用情報とは?クレカ・ローンへの影響や見方を解説
もちろん、ブラックリストに掲載されている期間は借金の保証人になれません。住宅の賃貸契約の保証人にもなれないこともあります。
自己破産や個人再生など裁判所を通した手続きを選択すると、政府が刊行する広告文書である官報に載ってしまいます。
もちろん債務整理にはたくさんのメリットがあります。
中でも大きなメリットとして挙げられるのが「借金を減らせる可能性があること」「完済までの計画を立てられること」の2つです。
自己破産は「全額」、任意整理は「将来の利息分」と手続きによってどの程度返済額を減らせるかは違いますし、債務整理には先にお伝えしたようなデメリットもあります。
しかし「毎月の返済が苦しい」「いつになったら完済できるのだろう」という状態なら、債務整理により借金問題解決への道筋を立てることも選択肢の一つです。
債務整理の電話相談をすれば、現在の収支状況について客観的な視点で整理してもらえます。専門家に相談することで問題解決へのイメージがわくこともあるでしょう。
電話相談は、債務整理の第一歩となる重要なアクションです。借金返済に困っている方は、ぜひ一度電話相談をしてみましょう。
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2019.01.29 公開