借金整理のための特定調停とは メリットとデメリットも紹介

なるほど。
ではまず特定調停とはどのような手続きが見てみましょう。 特定調停は、裁判所を介して債権者との間で債務の支払いについて話し合う手続きです。

話し合いの中では、債務の額を利息制限法に引き直して計算し、減額できる分は減額した上で、3年程度で支払っていく内容の和解をします。

そうですね。ただ、話し合いの際に裁判所を介するという点で、任意整理とは大きく異なります。

まず、特定調停手続きを採ると、債務を利息制限法に引き直して計算し直すので債務額が減額されることがあります。

また、将来利息もカットできることが多いので総支払額は減額できる可能性が高いです。

そうですね。

そして、どの債権者と話し合いをして合意するかを選べるので、たとえば車や住宅ローンについては支払いを続けてこれらの財産を維持したままサラ金などだけを整理したり、保証人のついている債務はそのまま支払うなどの選択も可能です。

そうそう、それで、あとは、自己破産をすると就けない職業に就いている方でも、特定調停なら仕事を続けていくことができます。

そうですね。

ただ資格制限がないのは個人再生も同じでしたね。

はい。
まず、特定調停は裁判所を介するのでどうしても必要書類などが多くて手続きが複雑です。

また、申立書の作成に時間がかかったり申立て後債権者に通知が届くまで少し時間がかかるので、その間債権者からの支払い請求督促が止まらない可能性もあります。

さらに債権者が同意しないと将来利息がカットされなかったり、そもそも調停が成立しない可能性もあります。

そうですね。
さらに特定調停手続き内では過払い金請求ができないこと、さらに和解方法に注意しないと後日の過払い金請求まで封じられてしまうおそれがあることもデメリットとなります。

そうですね。
和解方法の問題についてはまた別の機会に解説しますね。

特定調停の意味やメリット・デメリットについて、だいたいわかりましたか？

そうですね。
だからこの手続きを採るべきかどうかについては、債務者の債務状況や収入状況などによって個別的に判断する必要がありますね。

はい、弁護士や司法書士などの法律の専門家に相談してみるのも一つの手段です。