「リボ払いの返済をなんとかしたいけど、どの方法がいいのかわからない」
「周囲にバレずに相談できるところは?」
リボ払いはクレジットカードの支払い方法の一つ、とはいえ利用しすぎると、手数料(利息)が膨らみやすいので、毎月の返済に悩むこともあります。
「お金にだらしない」と思われたくない気持ちから、返済が苦しくなったとしても親や友人に相談しづらいですよね。
あまり一般的に知られていませんが、リボ払いの返済苦は社会問題にもなっており、全国に無料の相談窓口が設けられています。
リボ払いの相談先は大きくわけて
の2種類です。
どちらも借金問題の専門家が対応しますが、それぞれに特徴があるので、ご自身の状況や目的などを踏まえながら選ぶといいでしょう。
返済に困って一人で悩んでいるときは、誰かに相談することが、解決のための第一歩です。
ここでは、すぐにでも利用できるリボ払いの相談窓口をご紹介しますので、是非参考にしてください。
リボ払いの返済で相談したい!対処法と相談窓口一覧
リボ払いは早めに返済のメドを立てる必要があります。
「専門家に相談する前にできることをしておきたい」
という場合は、次の対処法を検討してみましょう。
リボ払いの返済で困ったときの対処法
一括払い・繰り上げ返済・月々の返済額の増額をすると、手数料を減らして返済期間を短縮することができます。
ある程度まとまったお金が必要なので、ボーナスなどの臨時収入や家計のやりくりでお金を捻出できそうなときに有効な方法です。
リボ払いの返済に困ったときの無料の相談窓口一覧
相談窓口と、それぞれの窓口でどんなことができるのかをご紹介します。
1.弁護士・司法書士
リボ払いの相談を受けると、借金を減らせる方法について具体的な返済計画を提案してくれるのが、弁護士・司法書士です。
特に債務整理に注力している事務所であれば、相談料を無料にしているケースも多くあります。
相談の際には、リボ払いの明細書を準備しておきましょう。
明細書があれば、弁護士や司法書士がその場で状況を細かく確認できますので、スムーズに進みます。
弁護士・司法書士が提案する対処法の1つに任意整理(債務整理の1つ)があります。
任意整理についてはこのあと詳しく説明いたしますが、お急ぎの方はこちらから確認してください。
2.日本クレジットカウンセリング協会(JCCO)
公益社団法人日本クレジットカウンセリング協会(以下、JCCO)は全国各地に窓口を置いて、多重債務者の相談を受けています。
JCCOのカウンセリングの結果、3年程度の支払いで任意整理が完了する見込みがある場合は、JCCOが無料で任意整理手続のサポートも行なっています。
こういった弁済計画のカウンセリングのほか、状況に応じて、消費生活アドバイザーによる支出・収入バランスの見直し、心理カウンセラーによる心理ケアにも取り組んでいます。
電話相談: 0570-031640 多重債務ほっとライン
受付時間 平日10:00~12:40、14:00~16:40
弁済契約とは
カード利用者とカード会社の間で結ぶ合意書のことです。カード利用者は、自分が作成した弁済計画に従った返済を約束して、カード会社はこれに合意します。
JCCOは、相談者(カード利用者)が将来負担する予定の手数料をカットし、無理のない金額で残額を返済できるようにアドバイスします。相談者は、JCCOのアドバイスに基づいて弁済計画をつくり、業者(カード会社)と弁済契約を締結します。
3.法テラス(日本司法支援センター)
法テラスは全国に事務所を置いて、法律相談や専門家の紹介などを無料で行っています。
リボ払いも、法テラスへの相談が可能です。
例えば、適切に手数料や返済期間を減らすためのアドバイスや、任意整理を行う専門家の紹介などをしてくれます。
ただし法テラスで無料の法律相談をするには条件があり、
- 収入が一定額以下であること
- 外国人の方の場合は適法な在留資格があること
などの条件を満たしていない人は相談できません。
電話相談:0570-078374 サポートダイヤル
受付時間 平日9:00~21:00、土曜9:00~17:00
4.日本クレジット協会
日本クレジット協会は信販・カード会社各社が会員となっている団体で、全国の消費者を対象にクレジットに関する相談を受けています。
「嘘や大げさな勧誘などでクレジット契約をしてしまった」などの問題で困っている消費者のためにアドバイスや情報提供を行っています。
返済問題の和解案作成に関しては、相談窓口の案内をしています。
電話相談:03-5645-3361 消費者相談専用電話
受付時間 平日10:00~12:00、13:00~16:00
リボ払いを専門家に相談|任意整理が有効
ここからは弁護士や司法書士・相談機関が行う、「任意整理」について解説します
任意整理とは
任意整理は、業者と将来手数料カットや返済期間の延長などの交渉をして和解することで、その後の月々の返済額を減らせる可能性のある解決方法の一つです。
返済が終わらないリボ払いで苦しめられている原因は、膨らみ続ける手数料にありますので、将来(手続きした後)の手数料がカットできればメリットは大きいです。
また、弁護士・司法書士に依頼をすると、
- 受任通知書の送付で、業者からカード利用者への督促を止められる
- 専門的な知識と経験を基に、業者との交渉を代わりに行ってもらえる
といったメリットもあります。
「業者から届く督促は精神的に苦痛だ」
「自分が業者と交渉するなんて難しい」
といった方は、弁護士・司法書士に任せると安心して話を進められるでしょう。
任意整理を依頼するには
任意整理を弁護士・司法書士に依頼する前に、まずは状況を詳しく説明して相談します。
弁護士・司法書士がカウンセリングした上で受任契約が成立すれば、任意整理の手続きに入ります。
ここで弁護士・司法書士が受任通知を貸金業者に送付すると、業者からの督促は止まります。
受任通知とは
弁護士や司法書士などの専門家が債務整理の手続きに入ったことを、貸金業者に知らせる書面のことです。
例えば弁護士が出す受任通知には「弁護士が依頼人(カード利用者)の代理人であること。債務問題の連絡は代理人である弁護士に連絡すること」などが書かれています。
受任通知が貸金業者に届いた後に、貸金業者が依頼人に直接督促することは、法律で禁じられています。
なお、着手金の相場は、弁護士・司法書士ともに、1社あたり4~5万円です。
事務所にもよりますが、経済的に苦しい方には着手金の分割払いに応じるなど、安心して依頼できるように配慮している事務所もあります。
任意整理により借金が減額できた場合は、別途報酬金が必要となります。
他にも心配な点があれば、あらかじめ相談しておくとよいでしょう。
弁護士と司法書士の違い
「弁護士と司法書士は何が違うの?」と思われる方もいらっしゃると思います。
弁護士は、任意整理の対象となるクレジットカードの利用金額を問わず、代理人としてカード会社との交渉や訴訟ができます。
司法書士は、カード会社1社の利用金額が140万円以下の場合に交渉や訴訟をすることが可能です。
2社以上を合算して140万円を超えても、カード会社1社で140万円以下の利用額であれば、司法書士への依頼は可能です。(代理人として交渉や訴訟ができるのは、認定司法書士です。)
いいかえれば、カード会社1社から140万円を超えた利用がある場合の相談先は、弁護士になります。
任意整理の事例を紹介
「任意整理で手数料をカットできて、最終的な支払総額が減らせた」という好事例は多数あります。
負担額を抑えるためにも、相談はできるだけ早くするのが望ましいです。
返済に追われる「リボ払い」を任意整理で解決した事例を見てみましょう。
事例1:手数料カット、月々の支払額は10万円から5万円に
任意整理前=借入額200万円/手数料額31万5,885円/月々返済額10万円
任意整理後=借入額200万円/手数料額0円/月々返済額5万円
〈経緯概要〉
買い物がストレス発散になっていたAさんは、パソコンや趣味の楽器をリボ払いで買ううちに、月々の支払いは10万円に。
給与が26万円のAさんにとって、毎月のやりくりは大変でした。
弁護士へ依頼した結果、将来手数料は31万5,885円全額カット、月々の支払いは半分の5万円まで減額し、返済は順調にできるようになりました。
事例2:50万円を超えるまで膨らんだ手数料を全額カット
任意整理前=借入額100万円/手数料額57万9,052円/月々返済額2万円
任意整理後=借入額100万円/手数料額0円/月々返済額2万円
〈経緯概要〉
家計のやりくりがうまくいかない主婦のBさんは、貯金を切り崩すだけでは足りずリボ払いを利用してしまいました。
借入額が100万円を超えたところで夫に明細書が見つかります。
すぐ弁護士に依頼し、将来発生する手数料は57万9,052円全額カットできました。
まとめ
いつまでたってもリボ払いの返済が進まないときは、専門家に相談できる窓口があります。
返済でお悩みのときに一人で抱え込む必要はありません。
相談することで早期完済の見通しが立ちやすくなりますので、相談すること自体もリボ払いの問題を解決する有効な手段になります。
中でも、安定した収入があり原則3年で返済できる見込みがあるなら、任意整理を弁護士・司法書士に依頼すると、専門家の知識と経験を使ってご自身に代わって交渉をしてもらえるので、メリットが期待できます。
放っておくとさらに深刻な事態になるのがリボ払い問題です。
相談できる窓口を利用して、ご自身にあった解決策を図りましょう。