「リボ払いと分割払いは、何が違うの?」
「クレジットカードの返済方法を、リボ払いに変更しても大丈夫かな…?」
クレジットカードの支払いが難しくなった場合、分割払いからリボ払いへ借り換えるのは得策なのでしょうか。
リボ払いと分割払いは「返済を複数回に分けて負担を減らす」という点は同じですが、「リボ払いには「返済額が増える可能性がある」というデメリットもあります。
この記事では、リボ払いと分割払いのメリット・デメリットや適切な利用方法、そしてどうしても返済が難しい場合の解決方法をご紹介します。
似ているようで異なる「リボ払い」と「分割払い」
「リボ払い」と「分割払い」は、似ているようで大きく仕組みが異なります。
まずは、リボ払いと分割払いの特徴について確認しましょう。
毎月の支払い額が一定の「リボ払い」
リボ払いの特徴は、利用金額や件数にかかわらず「毎月の支払い額」が一定であること。
そのため、高額な商品を購入しても月々の返済額は変動しません。手元にあまりお金がないときでも高額な買い物をしやすいのがメリットです。
一方で、リボ払いは分割払いと比べて手数料(利息)が高い場合が多く、毎月の支払い額を少なく設定していると返済期間が長期化し、支払い残高が増える可能性もあります。
常に支払い残高を確認しながら利用しないと、総返済額が思いのほか多くなっていたという事態も想定できます。
支払回数が決まっている「分割払い」
分割払いの特徴は、利用金額や件数にかかわらず「支払い回数」が決まっていることです。
そのため、一括で支払うことが難しくても月々の支払いを分割で抑えつつ、あらかじめ設定したた回数で完済できるメリットがあります。
しかし、利用金額が多くなるほど毎月の返済額が増えてしまいます。急な出費や大きな出費のたびに利用していると、毎月の返済額が思いのほか多くなってしまったという事態も想定できます。
「リボ払いが適している」4つのシーン
リボ払いは、どのようなときに利用するとよいのでしょうか。リボ払いが適しているタイミングについてご説明します。
高額の買い物をしたいが、毎月の支払い額を増やせない
リボ払いは「高額な買い物をしたいけど、支払い額は増やせない」といった場合に適しています。利用金額や件数に関係なく、月々の支払い額が一定になる支払方法だからです。
手元にまとまったお金を用意できなくても、リボ払いなら月々の返済額を変えずに商品を購入することができます。
毎月の支払いを一定にして、出費を管理しやすくしたい
リボ払いでは、あらかじめ毎月の返済額を設定します。
毎月の返済額は変わらないため、出費がわかりやすく管理しやすいといえます。
一方、分割払いは利用金額や返済回数に応じて月々の返済額が変動するため、家計の管理が難しい場合もあるといえます。
緊急の出費に備えて、出費を抑えておきたい
月々の支払い額が一定になるリボ払いは、日頃の出費を抑えることにも繋がりそうです。
家計に余裕を持たせて、予期せぬ出費に備えて蓄えておくことも可能といえそうです。
余裕のあるときに少しずつ繰り上げ返済したい
リボ払いは、月々の支払いに加えて「繰り上げ返済」も自由にできます。
「余裕のあるときに少しずつでも返済したい」という方なら、リボ払いを上手に利用できるでしょう。
例えば「今月は臨時収入があった」「思ったよりも出費が少なかった」といった時に多めに返済することもできます。これにより、返済を早く終わらせることもできるでしょう。
「分割払いが適している」3つのシーン
分割払いが適しているのは、次のような場面です。
一括払いは難しいが、数回に分ければ支払える
分割払いは「一括払いで返済するのは難しいが、数回に分ければ問題なく支払える」という場合に適しています。
ただし、分割払いは一度支払い回数を決めると後から変更できません。
支払い時期を明確にしたい
分割払いは「☓回に分けて支払う」と返済回数を自分で設定し、その回数に応じて月々の返済額が決まります。
支払い完了日があらかじめわかるため、支払い期間を明確にしたい場合に適した方法といえるでしょう。
ボーナスなど臨時収入の予定がある
勤務先からボーナスが支給される予定があり、繰り上げ返済によって一括返済できそうな場合は、分割払いが適しています。
ただし、分割払いの繰り上げ返済は「残額の一括払い」しか選択肢がありません。
リボ払いのように、好きなタイミングで少額を繰り上げ返済することはできない場合が多いようです。
リボ払いへの切り替えは危険?リボ払いに潜む3つのリスク
クレジットカードの返済が苦しい場合、月々の支払い額が一定になるリボ払いへ切り替えるべきなのでしょうか?
以下では、リボ払いに変更する際に注意しておくべき3つのリスクについてご説明します。
残高の総額がわかりづらい
リボ払いは、ショッピング件数が増えても月々の返済額が変動しないため、残高の総額がわかりづらい点がデメリットです。
そのため新たな利用への抵抗が少なくなり、支払い残高を増やしてしまうリスクもあります。
金利が15%程度で、返済額が増えやすい
一般的にリボ払いの手数料率は15.0%程度と高目に設定されており、利息が増えやすいです。
なお、金利と残高の関係性は「72の法則」によって計算できます。これは、残高が倍になる期間がわかる数式です。
下記の計算公式をご覧ください。
<72の法則>
72÷金利(%)=残高が倍になる年数
実際に、数字を当てはめて計算してみましょう。
<金利が15%の場合>
72÷15(%)=5
金利15.0%でクレジットカードを利用して一切返済しない場合、約5年で残高は2倍になります。
実際には5年間にわたって返済しないことは考えにくいため、あくまで残高がどのぐらいのスピードで増えるのかを知る目安としてください。
返済額が少ないと、返済がなかなか終わらない
リボ払いは、月々の返済額が少ないほど返済期間が長くなり、逆に月々の返済額が多いほど返済期間は短くなります。
例えば、金利15.0%のリボ払いで10万円の買い物をして月々1万円を返済すれば、支払いは11ヶ月で完了します。
同じ条件で月々の返済額を半分の5,000円にすると、支払いは24回に。月々の返済負担は小さくなりますが、その分返済期間が長くなります。
分割払いの返済が苦しい場合の解決法
クレジットカードの返済をリボ払いに切り替えると、月々の返済負担が減ったような気がするかもしれません。
しかし、かえって借金が増えるおそれもあるので注意が必要です。
分割払いの返済が苦しい場合も、安易にリボ払いに変更するのはおすすめできません。
どうしても返済ができない場合は、弁護士や司法書士などの法律の専門家に相談するのも一つの解決方法です。「債務整理」という方法で解決できることもあります。
債務整理の経験豊富な弁護士や司法書士に相談すれば、状況に応じた債務整理方法を知ることもできます。
無料相談などの機会を利用して、相談してみてもよいでしょう。
リボ払いに変更する前に、法律の専門家へ相談しよう
分割払いが苦しい状態からリボ払いに変更する場合は、リスクも伴います。
現在より借入残高を増やさないためにも、弁護士や司法書士などの法律の専門家へ相談することも前向きに検討してください。
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