債務整理のうち、任意整理手続きと特定調停は、「借金の返済額を減らせる」という点で、似た効果があります。
しかし、手続きの面で実はかなり異なる点があるようです。
そこで今回は、特定調停と任意整理の意味や手続き方法に関する違いについて先生に聞いてみましょう。
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2021.08.14 更新
債務整理のうち、任意整理手続きと特定調停は、「借金の返済額を減らせる」という点で、似た効果があります。
しかし、手続きの面で実はかなり異なる点があるようです。
そこで今回は、特定調停と任意整理の意味や手続き方法に関する違いについて先生に聞いてみましょう。
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・任意整理と特定調停の違いとして、裁判所をはさむかはさまないかという点がある
・特定調停は裁判所を介するため任意整理と違い、強制執行力がある
・任意整理は過払い金請求できるが、特定調停は手続き内で過払い金請求ができない
・任意整理に比べ特定調停は手続きが複雑なため長期間かかる
今回は特定調停が任意整理とどう違うのかについて知りたいです!
特定調停は、債務整理の中でも、任意整理と似た効果がありますからね。
そうなんですよね。
特定調停も、将来の利息をカットしたりして、毎月の返済額を減らし、長期的に返済を進めいていくという点では、任意整理と同じですよね?
似ていますね。
でも、任意整理と大きく違う点があります。
なんだろう・・・?
特定調停は、裁判所で「調停委員」を間に挟む、という点が特徴です。 任意整理は、弁護士や司法書士と借入先の業者が直接交渉をするので、その点が違いますね。
裁判所を間に挟むことで、どんなメリットがあるんですか?
たとえば借金の滞納があって、すでに給与の差押えなどが起きている場合を考えてみましょう。
給与が差し押さえられるまで滞納していたというケースも珍しくないですもんね。
それにしても差し押さえという事態から一刻も早く脱したいです。
そういう時に、特定調停なら、裁判所が間に入ることになるので、「強制執行停止の申立て」をすることができるのです。
これで差押えを止めることも出来ます。
なるほど!
それは覚えておきたいですね。
さらに、特定調停は自分で申立てることもできます。
そうすれば弁護士や司法書士に依頼する費用を節約できるというメリットもあります。
じゃあ、特定調停は、「任意整理」の裁判所を挟んだバージョン」と覚えればいいですね!
しかし、デメリットもありますよ。
任意整理は手続きの期間が短い(3か月~半年)のに対し、特定調停は時間がかかります。
裁判所と通すということは手続きが複雑になってくるので、手続きが完了するまでに時間がかかるのです。
必要書類とかが多いんですかね。
そういうことですね。
登場人物が多いだけ複雑なやりとりが発生しますからね。
さらに一番のデメリットは、特定調停手続きの中では過払い金請求ができないということです。
あれ?任意整理なら、過払い金請求も合わせてできますよね?
任意整理では一緒にできます。
特定調停の場合は、過払い金については別途手続きをとらないといけないんです。
なるほど・・・他にも任意整理と比べたデメリットはありますか?
そうですね。 特定調停の結果は、裁判所が決めるので、決定した内容には強制執行力があります。
将来、交渉の結果決まった金額が支払えなかったときに、借入先の業者から強制執行されてしまう可能性があるということですか!?
そういうことですね。 差し押さえが可能になります。
特定調停と任意整理の違いやメリットデメリットについて、ちょっとはわかりましたか?
はい!
かなりよくわかりました。
どちらにも一長一短ありそうですね。
そうですね。
債務整理の手続きにはそれぞれメリットデメリットがありますが、その人の状況によって最適な選択する必要がありますね。
やはり法律の専門家に相談するのも一つの手段ですね。
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2017.12.04 公開