「個人再生に失敗する原因はどんなことだろう?」
「個人再生で失敗しないためには、どうすればいいのかな?」
個人再生手続きは、必ず成功するものではなく、失敗することもあります。
何が原因で失敗するのか、また、失敗してしまった後はどうなるのか、個人再生を検討している方にとっては、とても気になることだと思います。
個人再生をする前に失敗しないためのポイントを知っておくとよさそうですよね。
そこで今回は、個人再生に失敗する原因と失敗した後に何が起こるのか、また失敗しないために押さえておきたい3つのポイントについて詳しく説明していきたいと思います。
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個人再生に失敗することはある|具体的な失敗談とは?
個人再生という手続きは、必ずしも成功が約束されている手続きではありません。失敗することも当然あるため、いかにして失敗しないように手続きを進めるか考えていく必要があります。
ただ個人再生の手続きをしただけでは、借金問題は解決したとは言えないのです。完済まで遂行してはじめて解決したと言えます。
では、成功するにはどうすれば良いのか、以下にて詳しくご説明していきます。
個人再生に失敗する原因や失敗談を知りたい
まずは、個人再生に失敗する原因について理解していきましょう。
個人再生の失敗について知るには、裁判所から手続きの認可決定を得る前、得た後の2つのケースについて考えていく必要があります。
そもそも個人再生という手続きは裁判所から認可決定を得なければなりません。
この認可決定を得られないとなると、個人再生をすることができないのです。
裁判所が認可決定を出す際の基準
- 支払い不能状態になりかけている
- 将来的に継続した収入がある
- 借金が5000万円以下である(住宅ローンを除く)
上記の基準を1つでも満たしていない場合、裁判所が個人再生することを許可してくれません。
1つずつ見ていきましょう。
- まず、返済がそれほど生活を圧迫していない場合、個人再生はできません。
個人再生は債務額の圧縮をすることで返済負担を軽減する手続きですが、現状で返済が十分にできているという方は、手続きすることが許可されない可能性もあるのです。
個人再生は、返済に困っているという方がする手続きです。
- 次に、個人再生は返済の継続が前提となる手続きです。まったくの無収入では手続きをすることができません。継続した収入があることを明示しなければ許可を得られないのです。
- 最後に、借金が5000万円以下であるという点です。この金額を超える場合は、別の手続き(自己破産など)にて解決を図らなければならないため注意が必要です。
上記の3つの条件を満たしていないと個人再生の許可は下りません。
例外的に個人再生ができない失敗談
個人再生をする3つの条件を満たしていても、個人再生の許可がでないケースが存在します。
それは、小規模個人再生を利用した場合に限りますが、債権者から過半数以上の反対意見が出てしまった場合、裁判所は個人再生の許可を出せないのです。
このケースについて具体的な失敗談があるので、紹介していきます。
債権者から過半数以上の反対意見が出てしまう失敗談
裁判所から許可を得る前に失敗してしまう
- 許可決定前にリストラされた失敗談
- 仕事をリストラされてしまったのが原因で住宅ローンの支払いができなくなってしまった。なんとか自宅を維持したいので個人再生を利用しようと考えたが、一時無職の状態だったので、債権者から過半数以上の反対意見が出てしまった(小規模個人再生時)
- 解決策
- 就職するための期間を設け、就職が決まってから手続きする。
裁判所から許可を得た後に失敗してしまう
- 許可決定後に会社が倒産した失敗談
- 裁判所からの許可決定当初は継続した収入があったものの、その後、会社の経営難が理由で給料が激減してしまった、または、会社が倒産することになり、無職になってしまった。
- 解決策
- 他の借金返済方法を探す(自己破産など)
個人再生は、原則3年間は返済を継続することになるため、この3年の間に不測の事態が生じれば失敗する可能性が十分にある手続きなのです。その他にも、継続した収入は変わらずあったとしても、家族が病気になってしまったなどの理由で医療費が嵩んでしまった、子どもの学費の捻出の割合が増えたなど、失敗に至る原因はいくつもあるのです。
個人再生に失敗する確率はどれくらいか
上記のように、個人再生は失敗する可能性が付き纏う手続きです。
申立ての条件を満たしていなければ裁判所から許可決定を得られませんし、たとえ許可を得たとしても、その後の環境の変化によって失敗してしまう危険が十分あります。
では、個人再生に失敗する確率はどれくらいなのでしょうか?
もし、失敗する確率が事前にわかっていれば、手続きを検討する上での材料となってくれます。しかし、個人再生に失敗する確率については、一概に示すことはできません。
というのも、裁判所からの許可決定については、条件を満たした上で手続きをしっかり理解し、順序を踏んでいけば必ず得ることができるからです。債権者からの反対については、小規模個人再生ではなく給与所得者等再生を利用することで回避できるため、裁判所への申立て段階で許可決定を得られないケースは稀です。
しかし、許可決定後、実際の支払いがスタートした後についてはまさにケースバイケースとなってしまうため、確率という数字で示すことができないのです。将来のことを誰も予期できないように、予期できないものを確率で示すことなどできません。
個人再生で失敗したときの影響。他に挙げられる解決策
個人再生に失敗したら、どうなるのか?ほかの方法があるのか
個人再生に失敗してしまった場合どうなってしまうのでしょうか?
この場合、別の手続きに方針転換することで借金問題の解決を図ります。
個人再生という手続きは、借金を解決する方法である「債務整理」の中の一つでしかありません。
そして、個人再生に失敗したということは、手続きの利用によって借金が圧縮されたにも関わらず、返済苦から解放されていないということ。となれば、自己破産という手続きを検討することになります。
自己破産とは、借金全額の法的な支払い義務を免除してもらう手続きです。返済が継続する個人再生とは違い、裁判所からの免責決定を得ることができれば借金を支払う必要がなくなります。
しかし、個人再生では手元に残せた財産を、自己破産では手元に残すことができません。たとえば、個人再生を利用される方の多くは、自宅を守りたいという方がほとんどですが、自己破産では住宅ローンを支払いながら他の債務を免責してもらうことができないのです。
自己破産ではすべての債務が平等に取り扱われ、住宅ローンも免責の対象になってしまうことから、ローン返済をすることはできなくなり、自宅は手放すことになってしまいます。
その他にも、保険を解約しなければならなかったり、退職金があればその分は債権者への返済に充てなければならなかったりと、個人再生と比べると失うものが多くなってしまいます。
よって、自己破産の利用は慎重に検討する必要があります。
自己破産について詳しく知りたい方はこちら
個人再生で失敗しないために知っておくべき3つのポイント
個人再生で失敗しないために知っておくべき知識
上記のことからも、個人再生に失敗しないためには、
- 返済期間についてよく検討すること
- もし返済継続できないとしても、2年間の延長を利用できる場合があること
- 家族などからの援助があれば完遂できるケースがあること
を知っておく必要があります。
しかしながら、将来なにがあるかについては予想できるものではありません。不測の事態が生じた場合は、個人再生の継続について考えることも重要ではありますが、弁護士に相談することも検討しましょう。
現状、どういった選択肢があるのか、今後どのように解決していけば良いのかといった指針を提示してもらえるかもしれません。
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